ペルソナ


ペルソナ

人間が心の中で無意識にイメージする表現の基本的な型を、ユングは元型と呼んだ。これは、人が行う普遍的なイメージを類型化し、把握することが、心理学的に便利だったからと考えられる。
ペルソナ(persona)は、人が外界に適応するにあたり演じている役割である。男は男らしく、子どもは子どもらしく、高齢者は高齢者らしくといった具合に。
この役割を演じることを怠ると、不適切、不適応として、レッテルを貼られてしまうことが多い。例えば、男なのに毎月決まったリズムで不定愁訴を起こす、子どもなのにスダンダールの「赤と黒」を読んでいる、高齢者なのに真っ赤な口紅を使うといったことだ。
人は外界だけでなく、内界、自分自身にさえも、役割を演じようとするので、それらの元型として存在している態度に対して考え、外界に対するものをペルソナと呼称した。ちなみに内界に対するものはアニマ / アニムスである。ここでいうアニマ / アニムスとは、こころ(soul)・無意識と同義である。
ユングが元型として挙げた中で重要なものは、ペルソナ(persona)、影(shadow)、アニマ / アニムス(Anima / Animus)、自己(self)、太母(great mother)、老賢者(wise old man)などが名付けられている。

pngダウンロードはこちら